天職!トイレにかける物語
No.07 愛知県豊川市/アメニティ愛知(上)

 おしぼりのレンタル業を本業としていたアメニティ愛知(豊川市)の先代社長で現会長
の滝下勳は、東京で開催されていたおしぼり組合の会合で、知人からアメニティが展開し
ている『アメニティネットワーク』のフランチャイズ(FC)を紹介され、1991年2月に
FC契約を締結する。
 トイレビジネスの将来性を感じた滝下は、加盟して間もなく、専業で事業を行なうため
にアメニティ愛知を設立してもいた。
 しかし、滝下自身が、おしぼり事業とアメニティ事業を兼務していること、さらにスタ
ッフの育成も思うように進まず、ある程度の売上規模まではいったものの、その後は頭打
ちで、ほとんど開店休業に近い状況にあった。
 そうした頃に、プラスティック容器の製造・販売業の営業マンとして活躍していた松橋
利和(アメニティ愛知・現社長)が、滝下が経営するおしぼり事業に飛び込み営業で訪れ
たのだ。
 アメニティのトイレビジネスは、飛び込み営業で顧客開拓を行なうことが主軸のため、
売り上げを伸ばすためには、営業力が不可欠となる。
 松橋の営業力とその営業姿勢を見た滝下は、「アメニティのトイレビジネスを手伝って
ほしい」と声をかけたのだ。
 アメニティのトイレビジネスを熱く語る滝下の話を聞いた松橋もまた、「面白い!きっ
と大きなビジネスになる」と直感したという。そして、転職を決意した松橋は、滝下と出
会ってわずか4ヵ月後の99年5月にアメニティ愛知に入社した。
 横浜にあるアメニティ本部に「新人スタッフ研修」を受けに来た松橋にとって、トイレ
ビジネスの全てが初めての体験だったが、改めてその魅力と奥深さを感じたという。
 松橋が入社したときには、アメニティ愛知は既に設立から約8年が経過していたが、顧
客数は約数十件で、年商は500万円程度。
 しかし、滝下の期待通り、松橋は顧客先をどんどん開拓し増やしていった。入社翌年の
00年には年商700万円、01年には1,000万円、02年1200万円、03年には2200万円と、右肩上
がりに売り上げを伸ばしていった。
                                                                                  (つづく)

『FRANJA』(フランジャ)67号掲載 2012年2月15日発行

天職!トイレにかける物語 インデックス項へ