御手洗銀三のトイレコロジー
No.56 アレってどうなった!?

 12月31日の朝、フジテレビの『あなたは覚えていますか?アレどうなった?2009』という番組を入院先のテレビで見た。
 世の中で起こった様々な1年の出来事を振り返り、その後を追跡するという企画の番組で、我が社も紹介されたのだ。
 以前、このコラムでも触れたが、東京都渋谷区が募集した公衆トイレのネーミングライツの件である。我が社が命名権を獲得して、「トイレ診断士の厠堂」として誕生したこと、アメニティのビジネス内容や社歌も紹介されるなど、かなりユニークな内容だった。

 暮れも押し詰まった12月28日、フジテレビの取材斑がアメニティに入った。レポーターはアンガールズの田中卓志氏と山根良顕氏の二人である。
 当初、ディレクターとの打ち合せでは、私が取材を受けることになっていた。しかし、取材当日の朝、私は強力な腹痛を起こし緊急入院をしてしまったのだ。「腸閉塞の疑い」ありで、断食生活で点滴の注射器を刺され、身動きできない囚われの身となってしまったのである
 取材に来たフジテレビも、会社でその段取りをしていた担当者も、相当にあわてたに違いない。

 しかし、放映された番組の中で、アンガールズのインタビューに、我が社の専務や、社員のトイレ診断士たちが臆することなく、堂々と出演していた。
 自分たちの仕事に、使命感と喜びを感じているから、取材にも満面の笑みで応じている。ベッドの上で、安心して見ることのできる番組であった。

 それからは、検温や点滴薬の交換に病室に来る看護師たちにも、録画した映像を「面白いから見てご覧!」「見なさい!」「見てよ!」と鑑賞を押し付ける、迷惑な入院患者となったのである。
 しかし、おかげで病院では「トイレが臭いので何とかなるかしら」と、看護師から相談を受ける立場になった。トイレのお医者さんが入院している病院というような構図になったのである。
 すっかり快復し無事退院した今、この病院には、トイレ診断士が診断調査に入っている。

 さあ、2年後、3年後の「アレってどうなった!?」の取材を楽しみにしていよう。我が社のトイレ診断士たちによって、公衆トイレも快適な空間として維持管理できるということを改めて証明して見せよう!

『FRANJA』(フランジャ)56号掲載 2010年3月15日発行

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